大腸内視鏡検査(大腸カメラ)は、大腸のポリープやがんなどの病気を発見するために重要な検査です。しかし何をどれだけ制限するのかわからないという方も多いと思います。ジュースを始め清涼飲料水の摂取について詳しく解説します。
結論:清涼飲料水の中で、果実野菜飲料以外は問題ありません
清涼飲料水について
食品衛生法において清涼飲料水は「乳酸菌飲料、乳および乳製品を除く、アルコール分が1%未満の飲料」と定義されています。
炭酸飲料、果実飲料、コーヒー飲料、茶系飲料、ミネラルウォーター類、豆乳飲料、野菜飲料、スポーツ飲料、乳性飲料(乳固形分3%未満)を指します。
基本的には便にならないものは当日でも大丈夫!
大腸内視鏡検査は、大腸の病気を発見するために重要な検査ですが、便があると正確な検査が行えません。腸内をきれいにするために、腸管洗浄液という特殊な薬を飲んで便を全部だす必要があります。腸管洗浄液は、通常の下剤と違い腹痛は起きません。効きがいいため検査当日内服し、1時間くらいしてから効いてきて、それから2-3時間で腸内の便を全部出すことができます。腸管洗浄液は、腸を強く刺激して下痢を起こすというものではなく、便を溶かして洗い流すイメージです。
便にならない食品は基本的に制限はありません。ですから清涼飲料水の中でも透明な飲料であれば、検査当日でも飲んで構いません。
検査前日までであれば、清涼飲料水は種類に関係なくすべて摂取しても構いません。しかし、あえて上げるとすると、果実飲料や野菜飲料は果肉や種、野菜そのものが入っている場合があり、前日摂取する場合も少なめにしておいた方がいいです。同様にスムージーなども食物繊維を多く含んでいて便になりますから、前日もあまり飲まない方がいいでしょう。
気楽に検査を受けて下さい。
検査を受けるというだけで、何か病気が見つからないか不安になってしまうものです。何もなければ安心、見つかっても早い段階であれば、大きな手術をせずに治すことができるわけです。大腸内視鏡検査=大変な検査というイメージをなくして、少しでも気楽に検査を受けていただきたいと考えています。
腸管洗浄液が普及し食事制限も減りました。基本的には便にならない飲み物ならば制限はいりません。お腹は空くし喉は乾くし、検査はやりたくない!とならないためにも、食事や飲水制限を極力減らせればと考えます。飲み物が透明であれば当日でも制限はありません。野菜や果物は砕いても便になりますので、できるだけ飲まない方が無難です。
不明な点は、港北肛門クリニックまでご相談ください。